すごい「たつき」の登場
僕の姓は「ヨシナガ(吉永)」、名前は「たつき(龍樹)」という。
「たつき」は生まれてからずっと「男の子の名前人気ランキング」には入ってこなかった名前だし、そもそも生活の中でほとんど同じ名前の人物に出会うことがない、そこそこレアな名前である。みなさんの周りにも「たつき」はほとんどいないのではないだろうか?
ネットで活動するようになってからは、エゴサーチで自分の名前を検索したりすることもあるのだが、長年「たつき」で引っかかる人物は非常に少なかった。
ところがここ数年、日本の「たつき業界(狭い)」は劇的な変化を遂げているのである。
初めの異変はスケートの町田 樹(まちだ たつき)さんが現れたことだ。
2014年のソチオリンピックで5位に入るなど、時々ニュースで耳にするようになっていたのだが、ソチでは羽生結弦選手が圧倒的な目立ち方をしていたのもあり、たつき選手のメディア露出はそこまで多くなかった。
その後、突然現役を引退したことでたつき選手のメディア露出はほとんどなくなったのだが、次に出てきた「たつき」はすごかった。
2016年に「ファイアパンチ」というマンガをスタートした藤本タツキさんである。
ファイアパンチはエログロ描写が作家性でもあるため、人を選ぶかもしれないが非常に素晴らしいマンガだ。
中でも
・ネットでも大きく話題になった第一話のインパクト
・その後の低迷
・からのトガタ出現などのメタ的な方向修正
がものすごく高いレベルで行われており、勘で描いていない、秀才型の凄まじさを感じる作品である。
「すごいタツキが出てきた…」
そう思った2016年だったが、2017年初頭にさらに驚くことが起きた。
「けものフレンズ」という作品が大ヒットし、その作者が「たつき監督」という名前だったのである。まさかの名字なし名前だけ。まさに「たつき中のたつき」という貫禄を感じる。
けものフレンズはネット上で信じらないほどの爆発的な流行をし、ニコニコ生放送でのコメント数記録を塗り替えるなど、放映が終了した今も話題に事欠かない。
30年以上、ほとんど競合のいない「たつき業界(狭い)」であったが、ここ数年の群雄割拠っぷりはすごい。これはもはや「たつき戦国時代」と言ってもいいのかもしれない。(狭い)
このペースで行くと、2018年政治家に「たつき」が登場、2019年ジャニーズに新星として「たつき」が登場、2020年、人口の1%が「たつき」に、など更なるインフレが起きてもおかしくない。
そんな中、僕も一人の「たつき」として、世の「たつき」のため、たつき業界の発展に貢献して行きたいと気持ちを改める毎日である。
(狭い)