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才能について考えたりしています。

UberEatsの罪悪感から逃げたら神と呼ばれた話

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UberEatsを頼むのに罪悪感がある。

 

どこからくる罪悪感なのか言語化すると

・僕のような庶民に他人がご飯を持ってきてくれる罪悪感
・貧しくて出前など頼めなかった10代の自分に対する罪悪感

の2つだと思う。

だが、世界はコロナ化したし学生時代より収入も増えた。結局、便利が罪悪感を上回ってしまい僕は今日もUberEatsを頼む罪人(つみびと)なのである。



さて、そんなUberEatsだが、利用当初から様々な試みで自分の罪を軽くしようと努めている。例えばこんな具合だ。

 

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・食事を運んできてくれたお礼を全力で伝え、最敬礼する

丁寧すぎて配達員が引いていた

 

 

f:id:dfnt:20210929081014j:plain・アプリの機能でチップを払う
受け取った配達員の反応が全くわからないので罪悪感が低減しにくいうえ、AppleUberに何割抜かれているか不明(出した額の35%くらいは配達員に届いているのだろうか…)

 

f:id:dfnt:20210929081330j:plain・配達員に直接チップ(150円~200円程度)を渡す
配達員は「いや、なんですかこれ…」と戸惑って受け取るが、怪訝な顔をする(財布にあった小銭全てを渡した時は、怒っているようにも見えた)



どれもしっくりこない。

中でも小銭をチップとして渡した時は日本にチップ文化がないのもあり、どこか「貴族と使用人のような明確な上下関係」っぽいものがその場に現れた雰囲気になり正直気まずかった。「お金を追加で出して気まずくなる」という悲しすぎる状況だ。


そんな中、たどり着き1年以上実践している現在のベスト回答がこれだ。

 

f:id:dfnt:20210929080354j:plain・冷やしたドリンク飲料をあげる

50円程度の安い飲料を大量にストックしておき、配達員にお礼とともに渡すのだ。

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チップの気まずい空気もあったので、はじめは「毒入りと疑われて拒否かも」と心配していたが、完全に杞憂だった。

飲み物プレゼントの効果は抜群で、どの配達員もチップの時とは違い「おー、ありがとうございます!」と一瞬で返礼のコミュニケーションが成立するのだ。日本にはお中元という「物を送る不要な謎文化があるな…」と思っていたが、お金ではなく物にした瞬間こんなにスムーズになるものだったのだ。先人の知恵すごい。

 

 

そんな中、まだ暑い8月23日。19時頃いつものルーティーンで配達員さんに冷えた飲み物を渡したところ、驚くべきことが起きた。

Uberの配達員さんが突然語りだしたのだ。

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え、いいんですか?!
本当にありがとうございます…!

今日は朝から携帯の充電がうまく行かなくて、携帯が壊れたかもしれないし、本当にいいことないなって思ってたんです。

でも、今まで長くUberをやってきて初めて何かをもらいました。こんなことってあるんですね。

なんというか、報われたというか、今日一日の嫌なことがチャラになったというか、まるで神様みたいに思えました(原文ママ



まさかの神。


50円で神になってしまった。「いや、その飲み物、50円なんです…」とは言えず戸惑っていると、


あ、勝手に自分のこと語ってしまってすみません。お熱いうちにお召し上がりください!


と嵐のように配達員さんは去っていった。

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その後、配達員さんのユーザー情報を見てみると、2020年の8月から1年間、3200回近くの配達をしている。1日9回、毎日配達している計算だ。そんなベテラン配達員さんが3000回で一度も「何かをもらう」ことは無いらしいのである。



だとすると、罪悪感勢にはチャンスである。

ほんの僅かな出費でこれだけ感謝され、罪悪感を減らせるのだ。

これは純粋に利他的な行動ではなく、自分の罪悪感を消すための利己的な行動なので偽善なんだろう。

それでもいい。とにかく効果が抜群なのだ。

今時、小学生に50円をあげてもこれほど感謝されることはないと思うので、とにかく体験として得した感がすごい。





ということで、
配達員さんにドリンクをあげるチャレンジ」、興味がある方はぜひお試しください。
かなりオススメです!




※ちなみに、クロネコヤマトの配達員さんにも同じことをしていたのですが、Uberと違い毎回同じ人が配達してくれるのもあり、
・いつしかプレゼントが当たり前に
・バタバタして飲み物を渡せなかった時の微妙な空気感
という「プレゼントしない時に相手をがっかりさせる」謎の逆転現象が起きることがわかり、宅配の人にドリンクを渡すのは一旦終了しました。常に予想より上を提供し続けることが大事なんだろうけど、本当に世の中難しい…。今では時々気が向いた時にエナジードリンクを渡したりしています。

 

【2021年10/3追記】

公開から4日で45000人ほどに読んでいただいたようでありがとうございます。そして「私は配達員だけどチップの方がうれしいぞ!」という意見もたくさんいただきました。そうですよね。理解しております。(もともと自分の罪悪感から逃げたいという自己満足のお話なのです…)

が、チップも並行して渡したりしております!

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一応追記まで。